そんなクロスロード伝説の発端となった人物のTシャツとブラス製のキーのボックスセットです。
Tシャツのフロントには、ロバート・ジョンソン原曲のかの有名なブルースナンバー、‟スウィート・ホーム・シカゴ”の歌詞と、‟ボーズ・グラッド・ラグス”のキャラクターがプリントしてあります。
‟スウィートホーム・シカゴ”は多くのブルースマンやロックミュージシャンに演奏されているあまりにも有名な曲ですが、実は2通りの歌詞があります。
1つはこのTシャツのプリントと同じ原曲の歌詞"BACK TO THE LAND OF CALIFORNIA, TO MY SWEET HOME CHICAGO"で、もう1つは新たに書き変えられた"BACK TO THE SAME OLD PLACE, SWEET HOME CHICAGO”です。
何故書き変えられたのか。
それは、シカゴはイリノイ州に在る街でカリフォルニア州には無いので、カバーして歌おうとしたミュージシャンが困って、‟カリフォルニアにある懐かしのシカゴへ帰ろう”という歌詞を、‟昔と変わらぬあの場所、懐かしのシカゴへ帰ろう”と歌い変えたと言われています。
では原曲では何故‟カリフォルニア”と書かれたのでしょう。
様々な説が有りますが、1つはカリフォルニア州にも‟ポート・シカゴ”という町が有るという説。
しかもなんでもロバート・ジョンソンのいとこがこの町の軍事施設で働いていたらしいのです。
・・・だから?
わざわざ歌詞にするにも、いま一つ説得力が有りません。
もう1つの説が有力です。
御存知カリフォルニアは、ホーボーやオーキーなど当時の他の土地の貧しい人達にとって‟蜜とミルクが溢れる約束の地”という憧れの土地でした。
そしてシカゴは1910年代から50年代に掛けて南部から多くの黒人が新天地を目指して移り住んできた街で、黒人ブルースマンにとってもシカゴはチャンスを掴める‟約束の地”でした。
黒人にとってのカリフォルニアのような存在の地、それが‟スウィートホーム・シカゴ”という訳です。
‟なあ、帰りたくねえか。俺達にとってのカリフォルニア、そう、スウィートホーム・シカゴへよ。”
バックプリントは、クロスロードのデザインと、彼の曲"ME AND THE DEVIL BLUES"の歌詞の一部がプリントしてあります。
その歌詞には、‟俺の屍をハイウェイ際に埋めていいぜ。そうすりゃ俺の悪霊がグレイハウンド・バスに乗れるから。”と書かれています。 もしかすると毒殺された彼自身の霊魂が悪霊となって、その後次々と27歳で亡くなっていった天才ロックミュージシャン達をグレイハウンドバスに乗せていったのかもしれません。 そんなバスの中はみんな同い年の連中ばかりだし、酔っぱらってラリって歌ってジャムって殴り合ってめちゃくちゃ楽しそうですが。