コットンウールのカルゼ・ツイード(ウール93%、コットン7%)をベースに、ポケット口と袖口にルード・ブラックの馬革による補強が施されたテイラード・サックコート、“ガーランド・サックコート”です。
このようなポケット口や袖に施されたレザーの補強は、古いワーク系のサックコートやオーバーコートなどに見られる作りです。
生地は、太番手のウールの双糸にコットンを巻き付けて作られた強撚糸を限界まで打ち込んで織られた、カルゼという綾織の生地を使用しています。
ガリッとした肌触りのしっかりした生地です。
基本的には“フォークナー・サックコート”や、“スタインマン・サックコート”をベースに作られているので、ウエストのシェイプが利いたスッキリしたキレイなシルエットです。
また、Vゾーンはやや深めです。
作り自体もテーラーメイドの要素を取り入れ、手の込んだ作りになっています。
袖は“ピボット・スリーヴ”という袖の付け根部分が脇の下の方に伸びる特殊な付け方がなされていて、タイトめなシルエットに関わらず腕の稼動がしやすくなっています。
ポケットは表は4個で、右身頃の上のポケットの作りも深めです。
また、左下ポケットの内側にはユニオンチケットが縫い付けてあります。
内ポケットも付いています。
裏地は総裏使いで、コットンリネン・サージを使用しています。
袖の裏地にはレーヨン・リネンのストライプの生地が使用してあります。
ポケットの内側は、ブラックのコットンリネンのライトモールスキンが使用してあります。
衿の裏にはチェック柄のウールの生地が使用してあります。
ボタンはナットボタンを使用しています。
レザー部分は単なるデザイン的なアクセントではなく、しっかりとワークウェアとしての機能を果たしている所に心惹かれます。
また、折角買った大事なサックコートを少しでも長く着てもらいたいという、当時のメーカーの、着る人への思いやりさえ感じられます。
パッと見は洒落っ気に満ちたサックコートに見えますが、単に伊達なだけではなく、着る者と先の事をよく考えて作られている事がこの“ガーランド”の最大の魅力で一番重要な事だと思います。
※着用画像は身長170cm、体重63kg、胸囲91cm、ウエスト82cmの体型の者が、38を着ています。
※着用画像で合わせているアイテムは、ロコーモーティヴエンジニアシャツのオリーヴドラブとウイルバートラウザーズ、シャヌートシャツのグレーとリンドバーグトラウザーズ、スキッパーのスモークとスタインマントラウザーズのチャコールブラウン(+アイアンスミスベストのアイアンクラッド)です。
※元価格¥78000(税抜)
■ サイズ表 ■ |
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肩幅 | 身幅 | 着丈 | 袖丈 | |
36 | 40cm | 50cm | 70cm | 61cm |
38 | 42cm | 52cm | 72cm | 62cm |
40 | 43.5cm | 53.5cm | 73cm | 63cm |
42 | 45cm | 56cm | 74cm | 64cm |