かつて西部開拓民達は北米の豊富な毛皮(バッファローやビーバーやラッコなど)を手に入れる為,イギリスから大量の毛織物を持ち込み,現地のネイティヴアメリカンと交易をはかりました。
それがアメリカン・ウールブランケットの歴史の始まりとなります。
このウールブランケットを使用したダブルブレストのショールカラーのノーフォークコートはブリティッシュコロンビアコートと名付けられています。
“ブリティッシュコロンビア”はバンクーバーが在るカナダの州の名前で,かつて毛皮貿易が盛んな地域でした。
このブリティッシュコロンビアコートを製作するに当たって最大の課題がこのウールのポイントブランケットの生地でした。
この生地の開発に膨大な時間を費やしたと聞きます。
先染めのコシのあるヘヴィなウール糸とベージュっぽいライトな糸を織り込み,ライトな糸をかき出してこの独特なモヘア調の表情を生み出しています。
そしてフロント部分に見られる3本半のラインは,このポイントブランケットの生地を表しており,この3本半の生地が最もアウターに適した生地だったそうです。
分厚い生地なのに意外と軽いのも特徴です。
そして写真では伝わり難いですが,この何とも言えないくすんだターコイズブルーの色合いが絶妙で,生地表面のモヘア調の毛羽立ちと相まって実に良い雰囲気です。
時間帯や天候によってさまざまな表情を見せてくれる独特な色です。
また,このコートはマッケンジー・ウーレンミルズ製のウールブランケットを使用してグレートレイクス社がダッフルコートに仕立てたという設定になっており,当時のウール物のアウターによく見られるように生地メーカーのタグ(マッケンジー・ウーレンミルズ社のタグ)と衣服メーカー(グレートレイクス社のバッファローブランド)のタグが付きます。
大きめのショールカラーは見た目も良い雰囲気ですが,厳しい寒さから首元をしっかり暖めてくれます。
ボタンはナットボタンを使用しています。
ポケットフラップの裏やベルトの裏やカフスのストラップの裏にはコットンの生地で補強されており,右ポケットの内側にはユニオンチケットも付けられています。
シルエットはウエスト周りが細めで,着丈は長めです。
(ウエストは身幅に対して約3cm程絞ってあります。)
厳しい寒さのアメリカ北西部からカナダに至るまでの開拓史の壮大な物語が垣間見えるロマン溢れるコートと言えるでしょう。
最後に、大恐慌時代に実在し、当時の人々を力づけた競走馬を題材にした映画、“シービスケット”に登場する調教師役の名優、“クリス・クーパー”が映画の中で、この“ブリティッシュ・コロンビアコート”とほぼ同じコートを着て、馬に乗って大草原を駆けているシーンがあります。
そんなシーンを観ると、この“ブリティッシュ・コロンビアコート”に秘められたロマンが感じ取ることが出来ます。
この映画を是非、御覧になってみてください。
※着用画像は身長170cm,体重58kgで36を着用しております。
※元価格¥88000(税抜)
■ サイズ表 ■
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肩幅 |
身幅 |
着丈 |
袖丈 |
36(S) |
42cm |
49cm |
80cm |
64cm |
38(M) |
44cm |
51cm |
81cm |
65cm |
40 |
46cm |
53.5cm |
83cm |
65.5cm |
42(L) |
47.5cm |
55.5cm |
84.5cm |
66cm |
サイズの測り方についてはこちら>>
